参考:2006/12/9 毎日新聞


<多重債務者>広がる「生活再生事業」 生協が支援に本腰
福岡市のグリーンコープ
生協ふくおかの生活再生相談室。
毎日多くの債務者から相談がある。
多重債務者にカウンセリングを行い自立資金を低利で貸し付ける、生協の「生活再生事業」が
各地で徐々に広がっている。先進地で成果を上げているが、暗礁に乗り上げた地域もある。
生協法にこうした事業の規定がなく、都道府県の認可が得にくいためだ。
事業に取り組む岩手や東京、福岡の生協などは今月「全国生協生活再生事業連絡会(仮称)」
を結成し、セーフティーネットの輪を広げる活動に乗り出す。【多重債務取材班】

今年8月、福岡市の「グリーンコープ生協ふくおか」が生活再生事業を始めた。
直後、61歳のパート女性が駆け込んだ。夫と年金暮らし。10年前に消費者金融から借り始め、
負債は約600万円に膨らんでいた。相談室は女性に自己破産を勧め、面談を重ね
今後の生活設計をした後、約70万円を貸すことを決めた。年利は9.5%。
女性は「毎日返済のことばかり考えてきた。
『再生のチャンスをつくりましょう』と言われ、本当に救われた」と話す。

設立後の2ヶ月で275件の相談が来た。弁護士などに相談できなかった人も多い。
70人は債務整理を進め、5、6人に融資を決めた。貸し付け後も定期的に面談する。

モデルは「岩手県消費者信用生活協同組合」が89年に始めた融資事業だ。
毎年約5,000人の相談に応じ、今年5月までの1年間で685人に計17億1571万円を融資。
貸し倒れ率は0.168%にとどまる。

しかし、生協法にはこうした事業に関する規定がない。
多重債務救済のために生協を新設する場合、都道府県が「生協が目的とする助け合いと
言えるのか」などとして認可しない場合が多い。

今年8月に設立した「生活サポート生協・東京」(東京都世田谷区)は別の法人を設立し
貸金業登録し、そこから融資する仕組みで東京都の認可をクリアした。
青森県八戸市では県の認可が得られず、設立が難航。
県は「貸し付け事業が生協法に定められていれば、認可できるのに」と話す。

日本生活協同組合連合会は昨年6月、貸し付け事業を生協法に規定するよう
厚生労働省に要望した。同省は今年7月から生協制度見直しの検討会を開催しているが、
結論は出ていない。関係者は当面、現行法の中で取り組みを広げていこうと、
今月15日、東京で全国生協生活再生事業連絡会(仮称)の設立総会を開く。
今後事業を始めたい団体も参加し、連携していく方針だ。

(毎日新聞) - 12月9日17時9分更新
キャッシング徹底分析 〜比較して賢いキャッシング〜