<多重債務者>広がる「生活再生事業」 生協が支援に本腰
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各地で徐々に広がっている。先進地で成果を上げているが、暗礁に乗り上げた地域もある。 生協法にこうした事業の規定がなく、都道府県の認可が得にくいためだ。 事業に取り組む岩手や東京、福岡の生協などは今月「全国生協生活再生事業連絡会(仮称)」 を結成し、セーフティーネットの輪を広げる活動に乗り出す。【多重債務取材班】 今年8月、福岡市の「グリーンコープ生協ふくおか」が生活再生事業を始めた。 直後、61歳のパート女性が駆け込んだ。夫と年金暮らし。10年前に消費者金融から借り始め、 負債は約600万円に膨らんでいた。相談室は女性に自己破産を勧め、面談を重ね 今後の生活設計をした後、約70万円を貸すことを決めた。年利は9.5%。 女性は「毎日返済のことばかり考えてきた。 『再生のチャンスをつくりましょう』と言われ、本当に救われた」と話す。 設立後の2ヶ月で275件の相談が来た。弁護士などに相談できなかった人も多い。 70人は債務整理を進め、5、6人に融資を決めた。貸し付け後も定期的に面談する。 モデルは「岩手県消費者信用生活協同組合」が89年に始めた融資事業だ。 毎年約5,000人の相談に応じ、今年5月までの1年間で685人に計17億1571万円を融資。 貸し倒れ率は0.168%にとどまる。 しかし、生協法にはこうした事業に関する規定がない。 多重債務救済のために生協を新設する場合、都道府県が「生協が目的とする助け合いと 言えるのか」などとして認可しない場合が多い。 今年8月に設立した「生活サポート生協・東京」(東京都世田谷区)は別の法人を設立し 貸金業登録し、そこから融資する仕組みで東京都の認可をクリアした。 青森県八戸市では県の認可が得られず、設立が難航。 県は「貸し付け事業が生協法に定められていれば、認可できるのに」と話す。 日本生活協同組合連合会は昨年6月、貸し付け事業を生協法に規定するよう 厚生労働省に要望した。同省は今年7月から生協制度見直しの検討会を開催しているが、 結論は出ていない。関係者は当面、現行法の中で取り組みを広げていこうと、 今月15日、東京で全国生協生活再生事業連絡会(仮称)の設立総会を開く。 今後事業を始めたい団体も参加し、連携していく方針だ。
(毎日新聞) - 12月9日17時9分更新
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